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日常

亀を助けたら大変な事になった話

浦島太郎は亀を助けたら竜宮城に招待された。

ではリアル世界で亀を助けたら一体どうなるのだろうか。

大学生の時、朝の散歩をしていたら道端で何かが蠢いている。何?と近づくと亀だった。亀。緑が多いとはいえ一応都会なのでかなりシュールな光景だ。近づくとデカい。とにかくデカい。20センチ以上はある。小さなアカガメが何年も飼われ巨大化したみたいな見た目。確実にペットが逃げ出したやつだこれ。今思うとほっとけばよかったのかもしれないが、何故か保護して警察に届けなきゃ!という使命感に駆られ後ろから甲羅を掴んだ。

が、これが失敗だった。持つ位置が悪かったのか、亀は首を伸ばし思いっきり指に噛み付いた。ヤバい、デカいだけあって傷が深い。しかも一向に離してくれない。ぶんぶん首まで振って引きちぎろうとしてくる。何とか引き離すと、出血してるが縫うまでは行かなそうで安心した。止せばいいのにもう一度亀を捕まえ、ビニール袋に入れ交番まで持って行く。だって噛まれただけじゃただの馬鹿である。何としてでもこの亀を持ち主に届けなければ。道中亀はビニールをズタズタに引き裂いててマジで凶暴だった。

「あのー、すみません。これ落ちてたんですけど…」と亀を警察の人に見せるとかなり戸惑ってた。そりゃそうだ。落とし物ってレベルじゃない。とりあえずバケツに入れてもらい手も洗う。警察の人は「すごいでかいなーこれ。写真撮る?」と定規と共に写真を撮らせてくれた。いや、ケガしてるのに呑気すぎだろ自分。

「この亀飼い主の所に戻れますかね?近所に大きな亀飼ってる家あるのでそこの子かもしれないんですけど…」

「うーん、たとえそうでも警察からは声かけできないんですよね」

マジか。

「保護はしますが届けが無かったら最終的には処分になってしまうかも…」

げ、じゃあ自分はただ余計なことしただけでは……後悔しても後の祭り。亀を託し心身共に満身創痍の中、自分は病院に行った。

あいにくの休日なので救急外来で応急処置だけしてもらう。亀の行方はとくに教えてもらう事もなく分からずじまい。せめて飼い主が見つかってるといいな…

ちなみに後日化膿してきて病院に行くと「通常見つからないはずの菌が検出された」と宣告され薬を飲むハメになり、完治したもののしばらく大変だった。あたしってほんとバカ…

ちょうど就活中だったので以上の話を就職予備校ですると「それ最高のエピソードだよ!面接で使えるって!!」と熱弁されたが実際には特に使える場面もなくこの件は終わった。そもそも亀を捕まえて通常見つからないはずの菌が検出されるバカを雇いたい企業があったらぜひ声掛けてほしい。

結論。リアルに亀を助けると大変なことになる。

そうだ、浦島太郎だって最終的には老化して人生メチャメチャになってた…。トホホ…。

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